はじめに

「看護の仕事、もう向いてないかもしれない」
そう思って、私は前の職場を辞めました。けれど、1か月ほど経っても心の奥底に残っていたのは、
「もう一度、ちゃんと看護を学びたい」という想いでした。
今回は、子育て中の私が、ブランクを抱えながらも2次救急の現場に飛び込み、仲間に支えられながら成長していった体験談をまとめました。
7回の転職を経験して気づいたのは、看護師として“幸せに働ける場所”には、いくつかの共通点があるということです。

「急性期なんて無理」「もう一度やり直せるかな?」
そんなふうに悩んでいる方に、少しでもヒントになれば嬉しいです。
あなたに向いている職場は?看護師適性チェックリスト(15問)
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次の質問に対して、自分に近い方を選んでみてください。
正解はありません。 「今のあなた」に合った職場のヒントが見つかるかもしれません。
- A:スピード勝負に燃える/B:丁寧にじっくり進めたい
- A:毎日変化がある方が楽しい/B:同じリズムが落ち着く
- A:複数対応も苦にならない/B:一人ひとりに深く関わりたい
- A:即断即決が得意/B:まずはしっかり考えたい
- A:多職種との連携が好き/B:患者さんとの関わりを重視したい
- A:夜勤も大丈夫/B:日勤メインがいい
- A:忙しくても達成感を得たい/B:無理なく働きたい
- A:注意されても前向きに捉えられる/B:落ち込むけど努力は惜しまない
- A:短期間の関わりでも力を尽くしたい/B:長く寄り添って支えたい
- A:チームで動くのが得意/B:自分のペースを大切にしたい
- A:せわしない方が集中できる/B:ゆっくり考えて行動したい
- A:論理的に考えるのが得意/B:人の気持ちを汲み取るのが得意
- A:責任のある場面で力を発揮したい/B:裏方でも誰かの支えになりたい
- A:新しいことに挑戦したい/B:今の得意分野を極めたい
- A:モニターや機械操作が好き/B:会話や観察から得る情報が好き
結果
- Aが多い人(10個以上) → 救急・ICU・オペ室など、即応力が求められる職場が向いているかも。
- Bが多い人(10個以上) → 慢性期・訪問看護・緩和ケア・老健など、じっくり関われる職場がぴったり。
- 半々の人 → 地域包括ケア・健診センター・回復期病棟など、多角的に学べる職場が合う可能性あり。
これはあくまで“今の自分を知るヒント”として使ってください。 ライフステージや気持ちが変われば、働きやすい環境も変わります。

ちなみに私は、Aが9個Bが6でした!
看護師をもう一度、ちゃんとやり直したいと思った日
特養での辛い経験から離職し、「看護師を辞めようか」と思っていた私。でも、少し経つと、心の中にぽっかり穴があいたような気持ちになりました。
「このまま終わりたくない」
「せっかく頑張って取った資格を、ちゃんと活かしてみたい」
そう思うようになり、私は転職活動を始めました。 求人を見ては不安になったり、夜な夜な口コミを検索したり。 自信はなかったけど、少しずつ前に進みました。
良くナスコミを検索して情報収集していました。
でも、たとえ悪いうわさや逆に良いうわさであっても、実際話と違うって事ありました。
あまり情報に左右されないように注意が必要です!1番は自分がやりたいかやりたくないかが1番かな?と思ったりします^^
面接で出会った“救われた言葉”
ある日紹介されたのは、2次救急の中核病院。 「ここは忙しいけど、学べることが多い」と聞き、不安ながらも面接へ。
スキンヘッドでちょっと怖そうな面接官にド緊張しましたが、話し始めると、その方はとても穏やかでした。
「辛かったね。でも、ここにもあなたと同じような看護師がたくさんいるよ」 「最初はみんな不安だけど、半年後には頼もしくなってるから大丈夫」
その言葉に、肩の力がふっと抜けて、涙が出そうになりました。
「私でも、またやり直せるかもしれない」 そう思えた瞬間でした。
働いて感じた“学べる楽しさ”と“安心できる居場所”
入職後、最初は覚えることの多さに戸惑いました。 でも、先輩ナースたちが「焦らなくて大丈夫」と声をかけてくれたり、同じように子育て中のママナースたちが相談に乗ってくれたり、とにかく人に恵まれた職場でした。
処置の多い急性期病棟。
毎日が新鮮で、成長を実感できる環境。 大変だけど、「今日はこんなことができた!」と感じられる日々は、以前の私にはなかったものでした。
救急車のサイレンと、私の成長
半年ほど経ったころ、救急車対応の当番を任されるようになりました。
最初はサイレンの音に心臓が跳ね上がるような緊張感。
でも、何度か経験するうちに、「今の私は、あのときの私じゃない」と思えるようになりました。
患者さんの状態を瞬時に把握し、医師の指示を的確に伝える。 あの場に立てるようになった自分を、少しだけ誇らしく思いました。
人間関係のあたたかさが、何よりの支え
ここの職場では、厳しい人ももちろんいます。 でも、それ以上に“気にかけてくれる人”が多いことに救われました。
私の上司は、とにかく気を使うのがうまい人で、困ったときに必ず話しかけやすい雰囲気を出してくれるんです。本当に素晴らしい人に出会えたと思っています。できるならこの人の元でずっと働きたいと思うくらいの出会いでした!
私に居場所を作ってくれた人でした!
「看護師=人間関係がつらい」と思い込んでいた過去の私。 でも、環境が変われば、価値観も変わるんだと実感しました。
「忙しくても、支え合える人がいるだけで頑張れる」
この言葉を、心から実感しています。
コロナ禍と、次の転職への決意
その頃、テレビやSNSでは謎の感染症のニュースが連日あふれていました。
なんだと思います?今は、5類感染症となったコロナウイルス感染症です。
私が働く病院はコロナ患者を受け入れていなかったけれど、発熱外来の対応や、防護服での業務は日常化していました。
「もし自分が感染して、家族にうつしたらどうしよう…」 そんな不安と隣り合わせの中でも、やりがいを感じていたのも事実です。
そして、ふと思ったのです。
「私、看護師になって何がしたかったんだろう?」
「困ってる人がこんなにもいるのに・・・」
「私が生きてるうちに1度あるかないかのパンデミックに背を向けていいのか?」
だから、私は決意しました。
次は、「コロナ患者も受け入れる3次救急の大病院」へ。
次回は、想像を超える忙しさと葛藤の中で見つけた“私なりの看護”について書いていきます。
記事のまとめ:7回の転職経験からわかった“看護師が幸せに働ける職場”の条件
今回の体験を通して、私が実感した“幸せに働ける職場”の条件は以下のようなものでした。
- ✅ 「失敗しても大丈夫」と言ってくれる環境がある
- ✅ 仲間や上司に相談できる“心理的安全性”がある
- ✅ 自分の成長を実感できる業務やフォロー体制がある
- ✅ 子育てや家庭との両立を理解してくれる文化がある
- ✅ 人間関係が良好で、感謝や気遣いの言葉が交わされる
これらは病棟の種類や業務量にかかわらず、“どこで働くか”よりも“誰と働くか”が大切だと気づかせてくれました。
とはいえ、実際のところ――
こうしたことは入職してみないと分からないし、働き始めてからしか見えてこない部分もたくさんあります。
だからこそ、「まずはチャレンジしてみる」ことが大切だと私は思います。
看護師という仕事は、ありがたいことに再挑戦がしやすい職業です。たとえ失敗しても、何度でもやり直せるチャンスがあります。
もし今、
- 「職場での居場所がない」
- 「毎日がつらい」
- 「泣きたくなるほどしんどい」
- 「仕事が全然おもしろくない」
そんなふうに感じているなら、どうか自分を責めないでください。
そしてどうか、あきらめずに“自分に合う場所”を探し続けてください。
転職を繰り返した私が、今も看護師として前を向けているのは、「次こそきっと大丈夫」と信じる気持ちを捨てなかったからです。
最後に
「看護師としてやり直せるのか不安」 「今の職場がつらくて限界」 そんなふうに思っているあなたへ。
大丈夫。あなたに合う職場は、きっとあります。 過去の失敗やブランクがあっても、人は何度でも立ち上がれます。
7回転職したさくらが応援しています!お悩みは、お問合せからお便り下されば、可能な限りお返事いたします^^気長に待っててね
あなたが“本当に安心して働ける場所”に出会えますように。
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