
「看護師って離婚率が高いって聞いたけど、実際どうなの?」
この記事では、看護師の離婚率にまつわる実態やその背景、そして少しでも離婚リスクを下げるためにできる対策を、看護師の働き方と絡めながらわかりやすく解説していきます。
離婚という言葉には、誰しもが少なからず不安や葛藤を感じるものです。
実は筆者も離婚で悩んでいた時があったんです!
特に看護師という職業は、日々の業務の中で多くの命と向き合い、肉体的・精神的な負担を感じる場面も多いため、家庭との両立が難しいと感じることも少なくありません。
では、なぜ看護師は離婚率が高いと言われているのでしょうか?
そして、離婚リスクを回避するにはどんな方法があるのでしょうか?
具体的なデータと現場の声をもとに深掘りしていきます。

看護師の離婚率の実態:体感では7割以上が「高い」と回答
実は、看護師だけを対象とした離婚率の公式な統計データは存在しません。しかし、民間企業のアンケート調査では、「看護師は離婚率が高いと思う」と回答した看護師が全体の73.6% にのぼっており、多くの看護師が自身の業界内で離婚が多いと実感していることがわかります
コロナ離婚の衝撃!医療現場の最前線で活躍する看護師の離婚率に関する調査結果Recovery International株式会社のプレスリリース(2020年8月25日 10時10分)コロナ離婚の衝撃!医療現場の最前線で活躍する看護師の離婚率に関する調査結果コロナ離婚の衝撃!医療現場の最前線で活躍する看護師の離婚率に関する調査結果
これは単なる主観的な印象にとどまらず、現場で日々同僚や先輩たちの結婚生活を目の当たりにしてきたからこその「リアルな声」であるといえます。また、夜勤明けの疲れで家庭に十分な時間を割けない、パートナーとのすれ違いが頻繁に起こるなどの背景も関係しています。
さらに、アメリカの研究結果も参考になります。医療従事者の職種別離婚率を調査した研究によると、**医師の離婚率は24.3%、一方で看護師の離婚率は33.0%**と、医師よりも高い数値が報告されていますこれは、職業としての勤務形態やストレスレベルの違いが影響していると考えられています。
なぜ看護師は離婚率が高くなりやすいのか?6つの理由
ここでは、実際に離婚を経験した看護師や、離婚を考えたことのある看護師たちの声を交えながら、その背景を探っていきます。
1. 不規則な勤務で生活リズムがズレやすい
多くの看護師は2交代または3交代制のシフト勤務に従事しており、日勤・夜勤が混在する生活スタイルになります。これにより、一般的な時間帯で働くパートナーと生活リズムが合わず、すれ違いや会話不足、予定の調整困難などが積み重なっていきます。
「シフトがバラバラすぎて、夫と夕飯を一緒に食べたのは月に2回だけ…って月もありました。家庭が“ただの通過点”みたいになってしまっていました。」(30代・救急外来勤務)

夜勤をすると特にすれ違いがひどくなってしましました。特にお互い夜勤がある仕事同士だと、すれ違いが必須になってました。
2. 肉体的・精神的疲労で家庭に力を注げない
夜勤後や長時間勤務の後は、食事作りや育児など家庭のタスクに手が回らなくなることもあります。共働き世帯であればなおさら、パートナーとの不満やイライラが増え、衝突に発展しやすくなります。
「夜勤明けでフラフラの状態でも、子どものお迎えや家事が待っている。限界なのに『ママは働いてるから偉いよね』と周りに言われるだけで、助けてもらえないのが一番つらかったです。」(40代・内科病棟勤務)
3. 緊張感のある仕事と一般職との価値観のズレ
日常的に生死を扱う看護師は、判断力や責任感、優先順位のつけ方において独特の価値観が形成されます。一方で、パートナーが一般職である場合、そのギャップが理解されず、互いの考え方に摩擦が生じることがあります。
「患者さんの急変があって帰宅が遅れた日、『連絡ぐらいできたでしょ』と怒られたとき、命の重みを共有できないことに深く落ち込みました。」(30代・ICU勤務)
4. 経済的に自立しているからこそ離婚を選びやすい
看護師の年収は女性全体の平均よりも約200万円高いというデータもあり、離婚後の経済的な不安が比較的少ないため、「我慢せずに別れる」という選択肢が現実的になります。
「お金のことで我慢して結婚生活を続けている友達を見て、私は“看護師でよかった”って思いました。生活できる見通しがあったからこそ、自分の幸せを選べた気がします。」(40代・訪問看護)

一般事務職よりも、お給料が良い分、もし離婚になっても生活はできる!安心感はありますよね。
5. 転職先が豊富で再スタートがしやすい
看護師の求人倍率は高く(2019年度の有効求人倍率は2.45倍)、再就職のハードルが低い職業です。離婚後に生活環境を変えたいときにも、柔軟に職場を選び直せるという利点があります。
「離婚して心機一転、日勤のみのクリニックに転職しました。仕事も生活もガラッと変わったけれど、今は毎日子どもと夜ごはんを一緒に食べられる生活がとても幸せです。」(30代・元病棟勤務)

私は、離婚には至りませんでしたが、家族との時間を確保するため、パートに転職しました。面接してすぐ採用は珍しい話じゃないです。
6. 家族や周囲の理解を得にくい
「医療従事者だから理解してくれるはず」という先入観から、看護師の疲労や葛藤が見えにくくなることもあります。そうした見えないストレスが積み重なり、関係の破綻に繋がるケースもあります。
「職場では平気な顔して働いてるけど、家に帰ると本当は泣きたくなる日もある。そんな気持ちを夫に伝えたら“看護師なんだからそれくらい耐えられるでしょ”って…もう、わかってもらえないんだなと思いました。」(30代・急性期病棟勤務)
離婚を避けたいなら…看護師ができる4つの対策
1. 働き方を見直して家庭時間を増やす
- 夜勤の回数を減らせるか上司に相談
- ワークライフバランスを重視する職場へ転職
- 自宅から近く、通勤時間の短い勤務先を選ぶ
2. 夫婦間のコミュニケーションを改善
- 家事や育児の分担を話し合って決める
- お互いの気持ちを定期的に確認する時間を設ける
- 感謝や労いの言葉を惜しまない

話し合いの時間を意識して設けないと本当に話せない、どんどん距離が離れてしまいます。
3. 周囲のサポートを積極的に活用する
- ファミリーサポートや一時保育などの制度を利用
- 両親や信頼できる友人に協力をお願いする
4. 離婚率の低い職場に転職する
日本看護協会の調査をもとにすると、以下のような職場は家庭との両立がしやすい傾向があります:
- 訪問看護ステーション:79.5%が月12時間以内の残業・夜勤なし
- 看護系研究教育機関:100%が夜勤なし、月3回以上の2連休が可能
- 診療所:外来のみの勤務で比較的定時退社が可能
- 特別養護老人ホーム:夜勤が少なく、ゆったりとした勤務体制

まさに、この働き方改革必要です!子供が巣立ったら、いくらでも働けますよ!
まとめ:離婚を回避する鍵は「働き方の選択」と「相互理解」
看護師という仕事は尊く、やりがいのある反面、心身への負荷も大きい職種です。その負荷が家庭生活に影響を及ぼし、パートナーとの関係を壊してしまうこともあります。
しかし、自分に合った職場環境を見つけ、働き方を変えていくことで、離婚リスクを下げることは可能です。また、パートナーと小まめに話し合い、感謝や思いやりを忘れずに過ごすことが、夫婦関係を安定させる第一歩となります。
「看護師だから離婚しやすい」という固定観念にとらわれず、あなたらしい家庭とキャリアの両立を目指してみませんか?
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